ヨコハマメリー

ケーブルテレビで紹介していたのが気になって、
テアトル新宿に行って観てきました。
「ヨコハマメリー」です。

横浜の街角に立ち、戦後 50 年間娼婦として生きたメリーさんのお話。
ドキュメンタリーです。
私はこのメリーさんを見たことはないけれど、横浜に住んでいる従兄弟から聞いたことがあります。

メリーさんと関わった人たちのインタビューによって構成されたものですが、
伊勢佐木町ブルースや、永登元次郎さんの歌声、そして戦後の混乱と体を張って
生きている人たちの様子が写っている写真に心を打たれました。

メリーさんは、憐れみにとても敏感な人だったんだと思います。
だからこそ、プライド高く凜と生きようとしていたんだと。

私の好きな童話に「火影の夢」というのがあります。
ある港町でこっとう屋を営む老人が、船員からあずかった不思議なストーブをめぐるお話なのですが、小さい頃読んだその童話の町の様子が、この映画のヨコハマに重なりました。

当時のヨコハマは、日本であって日本では無かったのかもしれない・・・でもそこで
みんな確かに生きていたんだなーと・・・

メリーさんは 1995 年に忽然と姿を消したそうで、
その真相は映画を観てください。
永登元次郎さんの歌を頷きながら聴いていたメリーさんの表情。
当時の自分や恋人のこと、そして永登さんとの出会いを思い出していたのかなと思いました。

素敵な映画でした。

公式サイトはこちら↓
http://www.cine-tre.com/yokohamamary/

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特筆すべき1本! 映画『ヨコハマメリー』
Excerpt: 『ヨコハマメリー』は、奇妙な動きを見せる映画で、私もちょっと気になっていた映画です。  知っている人は早い時期から注目していたらしいのですが、公開前の評判は私にはあまり聞こえてこなかったので、私の中で..
Weblog: 海から始まる!?
Tracked: 2006-06-30 15:17